広島県福山市内で新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が広がっている。14〜16日で計6人の感染が判明。感染した男性が参加したバーでのイベントには約100人が参加していたという。市は感染がさらに広がる恐れもあるとみて、店側の協力を得ながら感染者の特定と検査に全力を挙げる。

 市がバー「The ROSE」(同市伏見町)や男性が勤務する飲食店「串や」(同市南町)の店名を公表して一夜明けた16日、市保健所にはイベントの参加者などからの問い合わせが殺到した。「少し熱っぽいのでPCR検査を受けたい」「イベントに参加したが大丈夫か」…。検査依頼と健康に関する相談が目立ったという。

 市はこの日、感染が確認された男性の関連として、その家族や飲食店の従業員、バーのイベントに一緒に参加した人たち計23人にPCR検査と抗原検査を実施した。うち、1人の感染を確認した。市が把握する接触者は増えており、検査は今後も続く。

 市によると、男性は今月上旬、大阪市や福山市の6人と半日程度、市内外で行動を共にした後、8日に39度の熱などを発症した。熱が下がった10日にバーであったイベントの午後10時〜翌午前2時に別の6人と参加。11日は勤務先で接客していた。

 バーの関係者によると、イベントは地下1階の店内で10日から3日間で開かれた。男性が訪れた初日は約100人が参加し、連日参加した常連客もいたという。店側は、市の求めに応じて作成した顧客リストを近く提供する。

 また、男性の勤務先の飲食店によると、男性が接客した11日午後6時から同9時半は30〜40人が来店。特定できた客には連絡し、市への相談を促している。

 市保健予防課の中居真弓課長は「バーのイベントや飲食店に行って症状のある人などは市の相談窓口に連絡してほしい。行っていない人も、軽い風邪の症状が続く場合や味覚、嗅覚障害がある場合は連絡を」と呼び掛けている。

中国新聞社

https://news.yahoo.co.jp/articles/1b856aa8cec6ea191622d25f56976b0481affa23
【図解】接触者
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