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間質性肺炎の予後と療養

 特発性肺線維症は一般的に数か月から数年単位で少しずつ進行し、息切れが増します。さらに、感冒、手術、大怪我など、体に過度のストレスがかかった際、数日の単位で急激に病気が進行し、突然の激しい息切れや発熱が出ることがあります。この状態を急性増悪と呼び、治療は困難であり、特発性肺線維症で亡くなる方の40%程度を占めます。また、肺がんの合併も多く、10%程度の方が肺がんで亡くなります。特発性肺線維症の方の場合、特発性肺線維症のために手術、抗がん剤投与、放射線照射のいずれにも制限が生じ、肺がんの治療に難渋します。特発性肺線維症の方は、無理のない日常生活を心がけ、感冒には特に注意を払い、予防やかかった際には安静、早期の病院受診が重要です。また、肺がんの予防のための禁煙や早期発見のための定期的CT検査の施行も重要です。