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「軍部の目標」国民政治経済研究所 三島助治 著 昭和17

歐米的支配の排除

我が東洋が従来欧米列強の搾取対象であり、日没なき帝國を誇った英國の覇権が、
実に、印度をはじめとするアジア諸国の侵略と搾取の上に成立っていたものであることは既に説くまでもない事実である。
我新秩序建設の戦いが、この英國的搾取支配の排除を以てその重大要素とするものであることは当然である。
我が対外政策、世界政策が英國的植民政策と全く対蹠的なものであるとき、我が東亞経綸の実践が英国的旧支配関係の打破に結着することは当然である。
英国的支配の排除、これこそ東亞新秩序の最も重大なる内容である。

歐米列强の侵略事實

・・・通信方面でも大東、大北の二大電信公司は皆イギリス系である。
金融方面でもイギリス進出は完全に他国を出抜き、殊に昭和10年11月の幣制改革後は、
支那金融界に君臨し麥加利銀行(wikiスタンダードチャータード銀行・初代支配人ジョン・マッケラーJohn Mackellar)、
香上銀行等の自国資本の銀行を通じて
旧国民政府の金融統一政策を援助するという口実の下に支那財界の実権を握っていたのである。

・・・ソ連の対支政策はタングステン、アンチモニー等の原料供給地としての
支那の重要性を認める以外は主に政治的な意味を中心に行われて来た。これは一口にいえば赤化勢力の扶植と自国防衛である。
即ち満洲事変以後急に増加した日本の対ソ戦力を減ずるため支那を操らんとするもので、それがため先ず中国共産党の勢力拡大を図る。
こうすれば資本主義国の対立が激しくなるから自国の立場が強固になるという一石二鳥を狙ったものである。」