現在治験が進む24のワクチンの中でも、アストラゼネカのワクチンは初期段階ながら強い免疫反応が確認された。

ただ、実際にどのワクチンが有効なのかはまだ分からない。シャーマ・英ビジネス相は29日、
「多様な候補を早期に確保することにより、有効なワクチンを見つける機会が増える」と述べた。

一般的にワクチンの開発には5〜10年ほどかかるが、各社は1年以内という異例のスピードで新型コロナワクチンを完成させる。
副作用の懸念があるほか、予防効果が数カ月しか続かない可能性も指摘されている。

通常8割以上とされるワクチンの有効性についても、世界保健機関(WHO)は今回開発の早さを優先して50%を目安にした。
有効性が50%の場合、半分の人は接種後でも発症することを意味する。

英政府ワクチンタスクフォース会長のケイト・ビンハム氏は「もしワクチンを手にしたとしても、ウイルスの感染を防ぐのではなく、
症状を軽くするワクチンである可能性を覚悟しなければならない」と指摘し、過度にワクチンに期待することに警鐘を鳴らしている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62068670Q0A730C2I00000/