電子的な法定通貨「デジタル通貨」の発行を見据えた準備や研究が、世界で活発になっています。日銀も実証実験を行う方針で、キャッシュレス決済のシステムを開発した企業などに情報提供を求めるなど、準備を本格化させています。
今の紙幣や硬貨と同じように使える電子的な法定通貨、デジタル通貨をめぐっては、中国が「デジタル人民元」の発行の準備を進めるなど、世界で準備や研究が進んでいます。

日銀も、国内で発行することが可能かどうか技術的な課題などを確かめる実証実験を行う方針で、キャッシュレス決済のシステムを開発した企業などに対して、どのような技術を使っているかといった情報提供を求める手続きを始めました。

日銀は、デジタル通貨の発行には、災害などで通信が途絶えても受け渡しができることや、携帯電話を持たない人ともやり取りできることが必要な条件になるとしていて、さまざまな技術の情報を民間から広く集めることにしています。

日銀は、現時点ではデジタル通貨の発行計画はないとしていますが、中国をはじめとして各国の動きが加速するなか、実証実験で技術的な研究を一段と進めたい考えです。

2020年7月30日 21時29分
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