新潟県警は31日、交通捜査の証拠品を廃棄した男性巡査長(37)を停職3か月、銀行口座を売り渡した男性巡査(23)を停職1か月の懲戒処分にした。県警は2人の所属を明らかにしていない。2人は同日付で辞職した。

 発表によると、巡査長は2017年12月〜18年1月、酒気帯び運転の捜査で使った飲酒検知管1本と、検知結果濃度表1枚をシュレッダーで細断するなどして廃棄した。「面倒な仕事を増やしたくなかった」と認めており、県警は31日、証拠隠滅と犯人隠避、公用文書毀棄(きき)容疑で書類送検した。

 事件の通報者から今年1月に問い合わせがあり、巡査長の容疑が判明。酒気帯び運転は、その後の再捜査で立件されたという。

 停職1か月の処分となった巡査は18年10〜11月、新潟市内の二つの銀行で口座を開設し、キャッシュカードなどを数万円で売った。「小遣いほしさのためだった」と認めている。

 県警は31日までに、この事件の主犯格とみられる東京都練馬区田柄、自称紹介業小森谷恭平容疑者(32)を詐欺容疑で逮捕。巡査を含め、勧誘役や連絡役の男ら5人を共犯者として同容疑で書類送検した。巡査が売った口座が、詐欺事件などに悪用された痕跡は確認されていないという。

 県警の大沢宜夫・首席監察官は「警察の信用を著しく損なう行為で、厳正に処分した」とコメントした。

8/1(土) 13:26 読売新聞オンライン
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