(略)

今回の報道をみるかぎり分かることはひとつです。
『ポビドンヨードによるうがいをすると、一時的に唾液(つば)の中の新型コロナの量が減るということ』です。

ここで注意したいことがあります。
『唾液(つば)の検体でPCR検査が陰性化すること』と、『新型コロナによる悪化を防ぐか』は、似ていますが、同じではないということです。

(略)

ここで、ちょっと例えをだしてみましょう。

あなたが、『インフルエンザかもしれない』と病院に行ったとしましょう。
その受診したときの医師に『ちょっとうがいをしっかりしてみてください』と指示されて、しっかりとしたうがいをしたとして、その後にインフルエンザの検査をのどで行い、その検査結果が陰性だとしましょう。

『陰性ですね。インフルエンザではありません』と、あなたは診断されました。

どう思うでしょうか?

あなたは、『鼻で検査をしたら陽性にならないんでしょうか?』
と思わないでしょうか(※※)?

繰り返しになりますが、今回の報道は、唾液の中の新型コロナが減っても、その後の新型コロナによる悪化が防がれるという研究結果ではないのです。検査の陽性率が下がった、という結果です。
うがいによって、一時的に新型コロナが検出されにくくなっただけなのかもしれないのです。

なお、新型コロナに関して、『予防的・定期的なポビドンヨードの使用が有効かどうか』は現在2本の研究が進行しているようです。これらの結果をみてからでも遅くはないように思います(※4)(※5)。

(略)

https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200804-00191721/