新型コロナウイルスの影響で、外国に旅行する人が減ったことによる世界の観光産業の損失は、5か月間で34兆円余りと、リーマンショック後の3倍以上に上ると推計されることが、UNWTO=国連世界観光機関のまとめで分かりました。
UNWTOによりますと、新型コロナウイルスの感染拡大で、人の移動が世界的に制限された影響で、ことし1月から5月にかけて外国への旅行をした人は、去年の同じ時期に比べて3億人減り、これによる世界の観光産業の損失は3200億ドル、日本円で34兆円余りに上ると推計されます。

これはリーマンショック後の2009年の経済危機による損失の3倍以上だということです。

また、先月19日の時点で、世界217の国や地域のうち、53%にあたる115の国や地域で、国外からの観光客の受け入れを停止したままだということで、UNWTOは「世界の観光の劇的な落ち込みは、観光産業に携わる何百万人もの生活を危機にさらす」として、感染防止対策を講じたうえで、観光客の受け入れを、できるだけ早く再開させる必要があると訴えています。

一方で、域内の観光をいち早く再開させたヨーロッパなどでは、夏のバカンスから帰国した人から、新型コロナウイルスの感染が確認される例が相次いでいて、観光と感染対策の両立の難しさが浮き彫りとなっています。

韓国では、特定の観光地に人が集中するのを避けるため、政府の関連団体、韓国観光公社が、屋外で楽しめる場所や、これまであまり知られていなかった、いわば「穴場」の観光地など100か所をインターネット上で公開しています。

こうした観光地をピーアールするため、民間企業と連携しスマートフォンのアプリやSNSを活用した取り組みも打ち出していて、7月から8月にかけては、地図アプリを使って訪れた2万人に景品が当たるほか、専用サイトで宿泊先を予約すると費用の20%、日本円で最大およそ2700円が割引になるキャンペーンを行いました。

また、7月にかけて、これらの観光地の写真を撮ってSNSに投稿した1000人に商品券が当たる催しも開きました。

韓国観光公社は、こうした取り組みを通じて、観光客には自然が多く、感染リスクが比較的低い地域への訪問を促し、観光地の経済を下支えしたい考えです。

ラスベガス行き飛行機1000便チケット買い取り
詳細は以下ソースにて
2020年8月22日 6時09分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200822/amp/k10012578181000.html?__twitter_impression=true