自民党総裁選を巡り、細田派(98人)と竹下派(54人)は31日に総会を開き、「一致団結」して対応することを確認した。両派には派内からの独自候補擁立を求める声があり、総会でも擁立論が噴出。派外候補を推す方針を性急に打ち出せば、派内のきしみや分裂を招きかねない。中堅・若手の動きを一定程度容認して「ガス抜き」することで、独自擁立論の解消を図っている。

 31日昼に党本部で開かれた細田派総会で細田博之会長は「さらに結束を強め、政策提言を行い、国家のために頑張ろう」と呼びかけた。その後、総裁選出馬に意欲を示してきた下村博文選対委員長が発言。「派閥は政策を作り、仲間から総裁を出すためにある。細田会長が出るべきだ」と提案しつつ、「私も20人以上、推薦してくれるという話がある。もし清和研(細田派)で一致結束して、ということなら出馬する準備はしてあります」と語った。ただ、細田派全体として擁立する動きはなく、下村氏は今回の出馬を見送る意向を固めた模様だ。

 細田派執行部は、自派出身の安倍晋三首相が7年8カ月の長期政権を担ったことから、次の総裁は他派に譲る方針を早々に打ち出していた。だが派内最多当選の衛藤征士郎元衆院副議長ら一部が「結束を保…(以下有料版で、残り1824文字)

毎日新聞 2020年8月31日 21時35分(最終更新 8月31日 21時41分)
https://mainichi.jp/articles/20200831/k00/00m/010/233000c