9/5(土) 10:48
配信
埼玉新聞

 埼玉県立学校や市町村立学校(さいたま市除く)の児童生徒に対し、新型コロナウイルスに関連した誹謗(ひぼう)や中傷が6〜8月までに20件、県教育委員会に報告されていたことが4日、高田直芳教育長の定例会見で明らかになった。県教委は、学校再開に合わせ各学校や市町村教委に「感染した人が悪いということではない。感染したことを言い出しにくくなると、さらに感染が広がってしまうかもしれない」などとするメッセージを発信し、誹謗や中傷への対応を求めるよう通知した。

<新型コロナ>生徒121人が学校休む…さいたま市 感染不安から自主的に 教育長「心配なく通常に戻る」
 県教育局は県立学校で2人以上の感染者が出た場合、校名を公表している。これまでに公表された学校は8校。

 同局人権教育課によると、校名が公表された県立高校の生徒が登下校中、他校の生徒から「コロナだ」と陰口を言われたり、外部の大人から「(学校で感染症の)対策はしているのか」などと詰問された事例があった。また、教員が感染した県立学校では外部などから「先生に感染者が出ていいのか」「恥ずかしくないのか」などと抗議があったという。市町村立の小中学校では、医療従事者の親を持つ子どもが、他の子どもから「一緒に帰りたくない」と拒絶された事例も報告された。

 中傷への対応は、同じ学校の生徒同士であれば教員が双方の生徒を指導。他校の生徒からの中傷の場合、学校間で連携して指導する。保護者や外部の人に対しては、学校のホームページなどで止めるよう呼び掛けることにしている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/79afd3dc7108e531abd20d2887b0d07d2ae8c02f