自民党総裁選で圧勝した菅義偉官房長官は、「地方出身・たたき上げ」 「非世襲・無派閥」が金看板だが、
専門家は「独自色を出すのは容易でない」と指摘。国政運営には苦労が多いと予測する。

「この勝ち方は危うい」。そう話すのは自民党政治に関する著作も多い一橋大の中北浩爾教授(日本政治史)。
「派閥主導で勝利の流れがつくられたが、配分ポストの数は限られる。難しい組閣作業になる」と指摘する。

岸田氏が2位となった結果も「石破氏をつぶすため誰かの意向が働いたのではないか」と推測し、
派閥の力学が強く作用した選挙戦だったと振り返った。

政権運営では「党内基盤が弱い以上、世論を味方に付けないといけない」とし、
苦労人を印象付けたり、若手登用による世代交代や改革色を打ち出したりして、国民にアピールする手法を予測。

「一番の後ろ盾は選挙の勝利。タイミングは今しかないのでは」と、解散総選挙が近いとの見方を示した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020091401072&;g=pol