―新潟に到着後はどんなやりとりがありましたか。

 ピーチのカウンターで、チケットの払い戻しの案内がありましたが、
事情を分かって運送契約を最後まで果たしてほしかったのでサインはしません
でした。私の質問には「お答えしかねます」という回答で、本社に連絡しても
らうこともできませんでした。結局、私は暗い新潟空港に取り残され、宿泊費
や関空までの交通費を自腹で出しました。関空のカウンターでも機内と同様の
質問に加え、機長の退去命令書があるのか、運送契約の解除は有効なのかを聞
きましたが、現在までに回答はありません。

 ―警察から事情聴取はありましたか。

 警察による拘束や事情聴取は一切ありません。新潟県警の警察官からは、
何も法律に触れることはないと説明を受けています。長時間機内にとどまった
わけでもないので不退去罪に当たらないし、客室乗務員に質問するだけでは威
力業務妨害にも当たらない、と言われました。

―今後ピーチにどのような対応を求めますか。

 間違った判断を謝罪して、マスクの着用は義務でないことや差別発言は許さな
いことをホームページに明記してほしいです。私も感情的になってしまいまし
たが、臨時着陸になるほど大きな問題になったのは、マスク未着用者を過度に
排除する風潮にピーチが忖度したからです。

 ―今回の臨時着陸の原因はあなたが機内で客室乗務員の指示に従わずに質問を
続け、職務を妨害したことだと思います。マスク未着用者への偏見は別問題で、
論点のすり替えではないでしょうか。

 質問の口調が強くなってしまったことは反省していますが、内容は簡単な確
認です。運航に支障を来すとは思いません。それなのにクレーマーのように捉
えられ、声が大きい、威圧的と難癖を付けて追いやったのは、マスクをしない
私を排除する同調圧力によるものだと思います。

 ―他の124人の乗客は騒動の影響で2時間以上も到着が遅れています。
公共交通機関を利用する以上、他人に迷惑を掛けずに解決する選択肢はなかった
のですか。

 これほど事態が大ごとになるとは思っていませんでした。関空に着いてから
と考えることなく、その場で対応を要求したのがこじれてしまった結果だと思
います。ただ私の行動の何が安全阻害行為に当たるかはピーチからも示されて
いません。緊急着陸が生じてしまったことは遺憾で、自分は被害者の側と思って
います。今後、仮に裁判になって司法の場で私の行為が運航の安全を阻害したと
認められ、遅延の原因と認められれば謝罪します。遅延に巻き込まれた他の乗客
はお気の毒だと思いますが、間違ったことはしていません。