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(二) 英國の罪惡

自己の競争国が擡頭すると、必ず之を壓倒しやうとするに在る。
そして、此の壓倒の爲めには强弱を論ぜず、他国を誘引して、之を犠牲として野望を達するのだ。

此の惡辣老獪なる手は、七年戰爭、クリミヤ戰爭、ナポレオン戰爭に於てもよく顕はれ、
第一次世界大戰に於ては、其の手は更に巧妙且つ强化し、
今次の歐洲大戰や支那事變、大東亞戰爭に於ても此の手を看取することが出来る。
卽ち歐洲に於けるポーランド、オランダ、ベルギー、ノルウェー、ユーゴースラビヤ、ギリシャなどの小邦は何れも英国の犠牲となった。
フランスも亦持ちつ持たれつとは云ひ乍ら、結果觀としてはイギリスの犠牲である。
蒋政權も蘭印も亦東洋に於けるイギリスの犠牲である。
老狐の化け手は一つだ。

イギリスの印度征服史、ビルマ、馬来の占領史及支那蚕食史を繙けば、
其の老獪、惡辣、殘忍性は鬼畜も三舎を避けるものがある。