>>276
・・・今日迄、印度やビルマ馬来を苛斂誅求(税金や借金などを容赦なく厳しく取り立てること。)し、
凡ゆる手段を盡して搾取し、印度の住民の家内工業を奪って、印度住民を飢餓に陥れたことから、
印度住民をば原料供給の奴隷的存在、イギリス製品の强制消費者として、
イギリス榮華の犠牲として居ることなどは言はずもがなであるが、其の征服に當っては、先づ非道の苛斂誅求を爲し、
印度人は之に反抗すれば、彈壓目も當てられぬ殘忍を敢てして之を征服し、
印度国内土侯の反目軋轢を醸成して之に乗じて征服し、印度ヘ徒と囘教徒とを故意に反目せしめて、
印度住民の心的合一を妨げて、統治を容易にして居ることなど擧げて數ふれば大冊の書も尚かき盡し難きものがある。
無頼漢上りのクライブや假令無頼の徒に非ずとも非道官吏的なヘスチングの遣口などを見れば全く鬼畜の業である。

濠洲を罪人の流島とし、濠洲土人を鏖殺して今日殘す所なきが如き非人道を敢てするのがイギリス人の本性である。

理不盡なる阿片輸入に依り、阿片戰爭を挑發して支那蚕食を初め、香港や九龍を奪ひ、上海を我物とし、
支那各地に勢力を植ゑ付けた歴史は周知の通りである。