https://mainichi.jp/articles/20200916/k00/00m/020/037000c
 新門司港(北九州市)と横須賀港(神奈川県)を結ぶ新フェリー航路が2021年7月に就航する見通しとなった。新門司発着の新航路は43年ぶり。所要時間は約21時間で、1日1便、日曜を除く週6便運航する。旅行客の利用と共に、物流網の拡大につながると期待されている。

 北九州市によると、新航路は阪九フェリー(門司区)などで構成するSHKライングループの東京九州フェリー(同)が運航。1万6000トン級のフェリー2隻が導入される。船内には露天風呂やシアタールームがあり、一部客室には専用テラスを備える。

 また、約21時間で首都圏と行き来するスピードも魅力で、現在トラックで運ばれている宅配貨物や青果物、生鮮食品の輸送需要も見込む。就航に向け、市は新門司フェリーターミナルの荷さばき地の舗装や照明設備の設置を進める方針。国は護岸整備に、運航会社は旅客ターミナルビルの整備に着手する。

 今永博副市長は14日の市議会一般質問で、経済効果として港湾使用料の収入増や物流事業者の進出を挙げ、「非常に大きな効果があると期待している」と述べた。【井上卓也】