菅義偉首相(71)は16日に発足した新内閣で、「ポスト安倍」と呼ばれた首相候補たちを多数起用した。首相候補らを競わせ自らの求心力を高めながら、菅内閣としての実績を上げさせるとみられる。菅氏の自民党総裁任期は2021年9月末まで。派閥にくさびを打ちつつ、来年秋の総裁選や将来をにらんだ布石にも映る新布陣に込めた狙いとは。

 首相は細田派(98人)からは5人の閣僚を起用した。そのうち萩生田光一文部科学相(57)と西村康稔経済再生担当相(57)を再任したのは、同派の「将来のエース」として両氏に期待を寄せる安倍氏に配慮したためだ。だが、総裁選では下村博文政調会長(66)、稲田朋美前幹事長代行(61)も出馬を模索した。4人の競争が激化すれば、同派の結束は揺らぎかねない。

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