トヨタ自動車の販売金融子会社トヨタファイナンス(名古屋市)は15日、一般向けの保険代理店事業に参入すると発表した。来店型の保険代理店大手、ほけんの窓口グループ(東京・千代田)と組み、生命保険を含む幅広い保険商品の販売ノウハウを蓄積する。将来的に全国のトヨタ系列販売店での保険商品の取り扱い支援を視野に入れる。

トヨタファイナンスはほけんの窓口グループ(東京都千代田区)と提携し、保険代理店事業に乗り出す(イメージ図)
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トヨタファイナンスはほけんの窓口グループ(東京都千代田区)と提携し、保険代理店事業に乗り出す(イメージ図)

親会社のトヨタファイナンシャルサービス(名古屋市)とトヨタファイナンス、ほけんの窓口グループの3社が15日、共同事業を始めると合意した。30日に名古屋駅近くにトヨタファイナンスが運営主体となる「ほけんの窓口」第1号店を出店。ほけんの窓口グループも従業員を派遣する。

トヨタ販売店は全国に約5千店舗あり、5月に始まった4系列での全車種併売を受けて店舗統廃合の動きが相次いでいる。地方を中心に空き店舗の増加が予想される。トヨタファイナンスは、自動車リースなどの販売金融事業やクレジットカード事業を展開してきた。保険販売を含む生活関連サービスを充実させて販売店経営を支援する。

ほけんの窓口グループは複数社の保険を扱う乗合代理店で9月末時点で全国で785店舗を展開する。直営約440店のほか地方銀行と提携する約90店がある。自動車グループ会社との提携店舗は初めてという。


日本経済新聞 2020/10/15 18:00
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65045670V11C20A0916M00/