良馬の代表的産地
陸奥、出羽、常陸、下総、上総、安房、下野、上野、武蔵、甲斐、信濃、日向、薩摩

良牛の代表的産地
伊勢、伊賀、大和、近江、越前、丹波、但馬、播磨、石見、出雲、筑紫、朝鮮南部

(『国牛十図』にあげられている牛の生産地は)渡来した移住民、あるいは帰化人がそれぞれ定住し、その子孫が住んでいた地方であり、今日も牛の産地として有名である。
このことは決して偶然の一致ではなく、むしろそれらの地方において、古来それらの外来人によって牛の飼育・繁殖の基礎がつくられ、その畜産の伝統が培われた結果、
これらの有名な牛(但馬牛など)がつくられたといってよい。
(『日本畜産史』法政大学出版局)