フランス・パリ近郊で、男性教師が首を切断されて殺害された事件で、オンライン上でこの教師に対する反対運動を立ち上げていたとされる保護者の1人が、事件前に容疑者にテキストメッセージを送っていたと、フランスメディアが20日報じた。

殺害されたサミュエル・パティさん(47)は、言論の自由を教える教材として、週刊紙シャルリ・エブド襲撃事件のきっかけになった預言者ムハンマドの風刺画を授業で生徒たちに示した。以来、脅迫を受けるようになったとされる。

この事件では、警察に射殺された容疑者の近親者4人や同校の生徒1人の父親、地元メディアでイスラム過激派とされる宗教指導者ら、16人が逮捕された。

報道によると、生徒の父親(48)が事件前、パティさんを殺害した男と何通ものテキストメッセージを交わしていたという。名前は明らかにされていない。

この父親はまた、イスラム過激派とされる宗教指導者と共に、オンライン上でパティさんを罰するよう求めていたとされる。

ジェラルド・ダルマナン仏内相は、この父親らがパティさんに対して「ファトワ」(イスラム教の法学者が宗教的な立場から出す勧告や判断)を出していたとして非難。2人を「テロリスト計画に関連した暗殺」の疑いで逮捕し、捜査していると明かした。

https://www.bbc.com/japanese/54625773
https://ichef.bbci.co.uk/news/1024/branded_japanese/6E97/production/_115011382_366651df-f939-48a9-85a4-76a2767125a7.jpg