逗子高校生死亡、斜面崩落の前日に管理人が亀裂発見…管理会社は県に存在伝えず
10/31(土) 23:48配信
読売新聞オンライン

 神奈川県逗子市池子で2月、マンション敷地内の斜面が崩れ、市道を歩いていた市内の女子高校生(当時18歳)が巻き込まれて死亡した事故で、
マンションの管理人が事故前日に斜面上部の亀裂に気付き、管理会社に伝えていたことが分かった。
県が31日、記者会見で明らかにした。

 事故は、2月5日午前8時頃に発生。高さ約15メートルの斜面上部の土砂が崩落し、女子高生が下敷きになった。

 県によると、マンションの管理会社は事故の5日後、管理人が事故前日(2月4日)に撮影した亀裂の写真を県に示し、
「管理人が前日に亀裂を発見していた」と報告した。
県は事故前日に管理会社から電話を受けていたが、亀裂や崩落の恐れなどについての説明はなかったという。

 県は2011年に現場の斜面を土砂災害の恐れのある土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に指定。
昨年11月には、より著しい危険がある特別警戒区域(レッドゾーン)に当たるかどうかの調査を、調査会社に委託して実施していた。

 調査会社は、事故前日に管理会社から電話で、「もし再び調査に来る予定があるなら見てほしいものがある」と要望を受けていたが、
亀裂を示唆する言及はなかったという。