英国のジョンソン首相は7日、米大統領選で当選を確実にしたバイデン氏をツイッターで祝福した。ジョンソン氏は「米国は私たちの最も重要な同盟国だ。気候変動から貿易や安全保障に至るまで、共通する優先事項に緊密に協力して取り組むことを楽しみにしている」と投稿。女性初の副大統領となるハリス氏についても「歴史的偉業」とたたえた。

 ラーブ外相もツイッターで「接戦となり、トランプ氏も懸命に戦った」と現職を持ち上げつつ、「新政権との協力を楽しみにしている」とつづった。

 英メディアもバイデン氏の当選確実を速報した。トランプ氏はジョンソン氏を「英国のトランプ」と呼んで好意を示し、英国の欧州連合(EU)離脱を支持した数少ない世界の指導者の一人だった。英国内では、親EUとみられるバイデン氏は、貿易などで英国よりもEUとの関係を優先させるとの見方もある。英BBCは「英国と米国の『特別な関係』は格下げに直面するかもしれない」などと伝えている。(ロンドン=下司佳代子)

仏大統領もバイデン氏に期待
 フランスのマクロン大統領は7日、自身のツイッターに「米国民が彼らの大統領を選んだ。ジョー・バイデン、(副大統領となる)カマラ・ハリス、おめでとう!」とつづり、「我々は多くの克服すべき課題を抱えている。一緒に仕事をしよう」と呼びかけた。

 マクロン氏はこれまで、トランプ政権を自国第一主義だとして批判を重ねてきた。バイデン氏は、マクロン氏が重視する地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の復帰を掲げており、バイデン新政権が国際協調にかじを切るよう、期待を示した格好だ。(パリ=疋田多揚)

朝日新聞 2020年11月8日 7時21分
https://www.asahi.com/articles/ASNC82204NC8UHBI002.html?iref=comtop_7_04