投資会社「東山倶楽部くらぶ」(東京都)が競馬の勝ち馬を7割以上の確率で的中させると宣伝し、約63億円を不正に集めていた事件で、主犯格とされる元役員の伊藤敦彦容疑者が潜伏先の香港で死亡していたことが12日、愛知県警への取材でわかった。

県警は容疑者死亡のまま出資法違反容疑で名古屋地検岡崎支部に書類送検した。

この事件を巡っては、愛知、島根両県警の合同捜査本部が、幹部ら9人を出資法違反などの容疑で逮捕したが、伊藤容疑者は香港に逃亡し、捜査本部は2009年10月に国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していた。16年11月に58歳で死亡していたという。

伊藤容疑者は08年当時、読売新聞の国際電話での取材に応じ、「だますつもりはなかった。お金を返すため香港で事業を進めている」などと答えていた。

2020/11/12 12:13 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201112-OYT1T50123/