「まさか死ぬとは」渋谷女性傷害致死で容疑者供述 被害者は路上生活者か
毎日新聞2020年11月21日 20時10分(最終更新 11月21日 20時10分)
https://mainichi.jp/articles/20201121/k00/00m/040/220000c

 東京都渋谷区の歩道で路上生活者とみられる住所不定、職業不詳の大林三佐子さん(64)が頭を殴られて死亡した事件で、警視庁捜査1課は21日、同区笹塚2、職業不詳、吉田和人容疑者(46)を傷害致死容疑で逮捕した。容疑を認め、「痛い思いをさせれば、いなくなると思って殴っただけで、まさか死ぬとは思わなかった」と供述している。同日午前3時ごろ、母親と一緒に自宅近くの交番に出頭した。

 逮捕容疑は16日午前4時ごろ、渋谷区幡ケ谷のバス停のベンチに座っていた大林さんの頭を殴り、外傷性くも膜下出血により死亡させたとしている。「ペットボトルなどをポリ袋に入れて自宅から散歩に出た」と話しており、同課は物が入ったポリ袋で殴ったとみている。

 捜査1課などによると、大林さんは、以前からバスが運行していない未明から明け方にバス停で仮眠していた。吉田容疑者は親が経営する酒店の手伝いをしており、自宅は現場から約1キロの距離だった。事件前から大林さんの存在を認識していたといい、同課は2人の間にトラブルがなかったか調べている。