路上の女性死亡、容疑者「痛い思いさせればいなくなる」
2020年11月21日 18時35分
https://www.asahi.com/articles/ASNCP61MVNCPUTIL011.html

 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目のバス停で16日に路上生活をしていたとみられる女性(64)が頭を殴られて死亡した事件で、警視庁は21日、近くに住む職業不詳、吉田和人容疑者(46)を傷害致死容疑で逮捕し、発表した。調べに対し容疑を認め、「痛い思いをさせればあの場所からいなくなると思った」などと供述しているという。

 捜査1課によると、吉田容疑者は16日午前4時ごろ、同区幡ケ谷2丁目のバス停のベンチに座っていた職業不詳の大林三佐子さんの頭部を物が入ったとみられる袋で殴り、外傷性くも膜下出血で死亡させた疑いがある。「袋にはペットボトルが入っていた」と供述しているという。

 また、捜査関係者によると、吉田容疑者は動機について「自分は地域でゴミ拾いなどのボランティアをしていた。バス停に居座る路上生活者にどいてほしかった」などと説明。大林さんが死亡したことについて、「こんな大事になるとは思わなかった」という趣旨の供述をしているという。

 吉田容疑者は21日午前3時ごろ、自宅近くの交番に母親と出頭。警察官は不在で、母親が警察署への直通電話で事件への関与について説明した。捜査1課によると、この直前、母親に「事件は自分がやった。お母さん、ごめんなさい」などと打ち明けていたという。