[マニラ 24日 ロイター] - 在フィリピン中国大使館は、オブライエン米大統領補佐官(安全保障担当)が23日にフィリピンのマニラを訪問した際、南シナ海で中国と領有権を争うフィリピンとベトナムへの支持を表明したことを受け、米国はアジアで「混乱を引き起こしている」と非難した。

オブライエン氏は米政府による台湾への関与を強調し、フィリピンとベトナムは「米国の後ろ盾がある」と述べた。中国は軍事的圧力を使って国益を高めているとも主張した。

中国大使館は23日遅くに出した声明で「この地域へのオブライエン氏の訪問は地域の平和と安定を推進するという目的はなく、自国の利益追求のために地域で混乱を引き起こす狙いがあった」と批判した。

その上で、米国は南シナ海で「対立をあおるのをやめ」、「完全なる中国の内政問題である台湾・香港問題で無責任な発言をやめる」べきだとした。

声明はさらに、軍事拠点化を促す最大の要因が米国であることが証明されてきたとし、米国は南シナ海で「最も危険な外部要因」だとした。

マニラにある米大使館はこれまでのところ反応を示していない。

ロイター 2020年11月24日2:53 午後21時間前更新
https://jp.reuters.com/article/philippines-usa-china-idJPKBN2840FX