自民党の吉川有美参院議員(三重県選出、2期)の政治団体「自民党三重県参議院選挙区第1支部」が、吉川氏の秘書による交通違反の反則金計3万3000円を支出していた。県選挙管理委員会が27日公表した2019年分政治資金収支報告書などで明らかになった。

 吉川氏の事務所は「人為的なミス。誤って計上してしまった」と話しており、27日に県選管へ訂正を届け出た。

 19年8月30日と9月5日に県警へ納付した反則金1万8000円と1万5000円を支部の経費として計上していた。事務所によると、秘書が業務中に駐車違反をしたという。

 総務省は、反則金を政治資金から支出するのは、直ちに政治資金規正法違反にならないとしている。ただ、近畿大の辻陽教授(政治学・地方自治論)は「秘書の反則金を個人や企業の寄付などで成り立っている政治資金から支出することは、道義上許されない」と指摘する。【森田采花】

毎日新聞2020年11月28日 08時00分(最終更新 11月28日 08時00分)
https://mainichi.jp/articles/20201127/k00/00m/010/404000c