原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた第1段階の文献調査が始まった後志管内寿都町、神恵内村の周辺自治体で「核抜き条例」を制定する動きが広がっている。寿都町の隣の黒松内町では定例議会に町議が条例案を提出。神恵内村の隣の積丹、古平両町でも条例案などを議会に提出する動きが明らかになった。道の「核抜き条例」が文献調査の歯止めにならなかったことを踏まえ、周辺自治体が核のごみ持ち込み拒否の姿勢を強めている。

「黒松内、蘭越、島牧の3町村が足並みをそろえて条例を制定すれば、寿都町に対して明確な意思表示になる」。7日開会した黒松内町議会に「核抜き条例」案を提出した岩沢史朗町議は、本会議で提案理由をこう説明した。ただ、一部の町議から「条例内容を住民に説明する必要がある」との意見があり、会期内の採決は見送られる見通しだが、来春にも可決されるとみられる。

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