アメリカ大統領選挙で勝利を宣言した民主党のバイデン前副大統領は、来月発足する新政権の国防長官に、オースティン・元中央軍司令官を指名すると発表しました。今後、議会で承認されれば、黒人として初の国防長官が誕生することになります。
アメリカ大統領選挙で勝利を宣言したバイデン前副大統領は8日、声明で、来月発足する新政権の国防長官に、陸軍出身でオバマ政権時代の2016年まで中東地域を管轄する中央軍の司令官を務めたロイド・オースティン氏を指名すると発表しました。

オースティン氏が議会上院で承認されれば、アメリカ史上初めての黒人の国防長官となります。

バイデン氏はオースティン氏の人事の発表に合わせて8日、アメリカの雑誌「アトランティック」に寄稿し「国防総省と連邦政府に精通したオースティン氏は、危機に直面するアメリカにまさに求められている人材だ」と起用の理由を説明しました。

国防長官の人事を巡っては当初、フロノイ元国防次官が女性として初めて指名されることが有力視されていました。

民主党内では、これまでに発表された閣僚候補の顔ぶれがアメリカの人種構成を反映していないという指摘も出ていて、バイデン氏は寄稿のなかで「次期国防長官は、多様性を反映した人材がアメリカ軍で登用されることにも責任を負う」と記し、多様性を重視する姿勢を示しました。

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