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・・・集団的安全保障機構なりとする國際連盟の如き
初より英國並に其の一連の陰謀を逞しうする絶好の巣窟であること、
更に中立的の米國を搦め手より手を廻し英米合作に成功せんと頻りに腐心せることなど、
すべて皆自己の実力の薄弱を補はんための藩屏たり味方たらしめんとするに外ならないのは余りにも明白だ。

ここに更に最も見逃すことの出来ないことは、彼が長年に亙り培えるその世界的通信網を利用して各国の人心を
籠蓋(ろうがい:おおいかぶさること。人をある場所に押しとどめて、他へ移らないようにすること。)し、
世界の与論を麻痺せしめて常に悪質外交の遂行に最も効果的に役立たせていることである。

支那事変勃発と共に一度びその狼心野望が根柢より覆がえさるるや世界的宣伝に国際会議に策動して、
日本を以て支那への侵略者なりと誣い(しいる。あざむく。事実でないことを偽って言う。罪のない人を有罪におとしいれる。)
世界の平和を棄るものなりと謗る、
その陋劣(ろうれつ:いやしく劣っていること)悪辣実に言語に絶せざるを得ないものがある。