時事通信(2020年12月20日14時23分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020122000214

 【ワシントン時事】バイデン次期米大統領は19日、メキシコのロペスオブラドール大統領と電話で会談し、メキシコ側が示した祝意への謝意を伝達した。両者はまた、危険な不法越境の防止など「安全で秩序ある移民政策」や新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、協力していくことで一致した。

 ロペスオブラドール氏は米大統領選後、バイデン氏への祝意表明を見合わせていたが、選挙人投票での選挙結果確定を受け、今月15日に公式に祝意を示した。トランプ大統領が敗北受け入れを拒否していることを踏まえ、米国内の政争に巻き込まれるのを避けていたとみられる。

 トランプ政権は、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を締結した。一方、不法越境防止を目的にメキシコ国境への「壁」建設を進め、その費用をメキシコが支払うべきだと主張するなど、移民問題をめぐるあつれきも目立った。トランプ氏は就任後、メキシコを訪問していない。