アメリカでは、新型コロナウイルスのワクチンの接種が、これまでに100万回を超えました。

今後、医療従事者や高齢者施設の入居者などへの接種が本格化するほか、
段階的に警察官や消防士、さらに多数の人と接する労働者にも、接種の対象が拡大されることになっています。

アメリカのCDC=疾病対策センターによりますと、12月23日現在、全米に946万回分以上の新型コロナウイルスのワクチンが供給され、
100万8000回以上接種されたということです。

現時点で接種の対象となっているのは医療従事者と高齢者施設の入居者などで、
民間団体の調査では全米で1700万人以上にのぼると推定されています。


接種した日本人医師「安心して接種してほしい」


南部テキサス州ヒューストンにあるベイラー医科大学セントルークス病院の感染症科に勤務する福田由梨子医師は、12月17日に1回目の接種を受けました。
福田医師によりますと、接種は毎日午前6時から午後10時まで予約が可能で、30分の枠に30人が予約でき、5人の看護師が次々と接種にあたっているということです。

この病院で接種を受けた医師は「ワクチンの接種を受けて、腕に少し痛みがありますが、それ以外問題はありません。
ワクチンが使えるようになったのはとてもうれしいです。もっと多くの人に受けてほしいと思います」と話していました。

この病院では、年内に直接患者と接触する可能性のある医療従事者およそ数千人に1回目の接種を終える計画だということです。

福田さんは、「感染の危険にさらされながら働いてきた多くの医療従事者は、ワクチンが接種できるようになり喜んでいます。
今後、一般の人に行き渡るようになったとき、どれくらいの人が接種してくれるか心配ですが、
いま接種できるワクチンは有効性と安全性が確認されているので、安心して接種してほしいと呼びかけたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201226/k10012785531000.html