0001蚤の市 ★
2020/12/27(日) 09:41:34.49ID:Szn03an09新型コロナウイルスの感染拡大後に初めて迎える年末年始を前に、重症患者を受け入れる医療機関が緊張感を強めている。重篤な人を治療する人工心肺装置「ECMO(エクモ)」は稼働率の高い状態が続き、患者によっては使用を見送るなど難しい判断が迫られるケースも生じている。切迫する医療現場を取材した。
「12月に入り満床の時もあった」。福岡大学病院(福岡市城南区)の救命救急センターに併設されたECMOセンターで、副センター長の星野耕大(こうた)医師(36)は振り返る。重症の呼吸不全患者らを積極的に受け入れるセンターには、症状の重いコロナ患者にエクモを用意した4床を確保しているが、取材した24日も3床が埋まっていた。
エクモは、機能が低下した肺の代わりとなる機器だ。管で抜き出した患者の血液から二酸化炭素を取り除き、酸素を取り込んで体内に戻すことで、症状の改善を図る。ドアで仕切られた治療室では、マスクやガウンなどの防護具に身を包んだ医師や看護師、臨床工学技士が、患者の様子や機器の動作に目を配る。
感染防止のため、治療室の周辺はスタッフの動線が厳格に区切られ、点滴などの処置が必要な時は、無線でナースステーションの看護師に準備を依頼し、治療室前まで運んでもらう。星野医師は「コロナ患者1人の入院に対し、看護師を1人以上配置する必要があり、一般の患者より2倍、3倍のマンパワーが必要になる」と話す。
福岡県内の病床稼働率は50・1%(25日現在)。重症病床の稼働率は13・3%(同)で余裕があるように見えるが、エクモを動かせる病床は限られる。受け入れた患者の治療は短くても2週間ほど続き、状態によっては2カ月など長期に及ぶ。「第3波」で感染者が増え、センターには他の病院からの転院の問い合わせが連日寄せられるが断らざるを得ないケースもあるという。
コロナ患者向けの4床だけでなく、別の疾患で入院している患者にもエクモは使われている。星野医師は「一般の診療を減らせば対応できるかもしれないが、そうなれば他の病気で助からない人が増えてくる」。患者の年齢や基礎疾患の有無などから治療対象を絞るため、ギリギリの判断の連続だという。
福岡県内では26日に160人の感染が確認された。100人超は4日連続で、夏の「第2波」時の最多人数(7月31日、169人)に匹敵する高い水準で推移する。センターでは年末年始もスタッフが交代で24時間態勢の治療にあたるが、星野さんは「もう(患者を)受け止められないところにも来ている」とセンターの現状を語り「これを止めるには感染者数を減らすしかない」と感染防止策の徹底を求めた。【青木絵美】
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毎日新聞 2020年12月27日 08時30分(最終更新 12月27日 09時01分)
https://mainichi.jp/articles/20201226/k00/00m/040/256000c