欧米を中心に猛威を振るう新型コロナウイルスの感染者数が世界で8千万人を超えた。
地球人口の1%を上回り、100人に1人以上が陽性となった計算だ。

感染対策に前向きなアジアの比率は比較的低い水準だが、未感染者にとってはいつ感染してもおかしくないリスクの高い状況が続く。

死者も170万人を超え、感染力の高い変異種出現の報告も相次いでおり、引き続き基本的な感染対策の徹底が求められている。
一部で接種が始まったワクチンの効果に期待が集まる。

米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、最も多い米国の感染者数は1900万人超。全米人口の5・9%に上る。
米国と同様に対策を軽視し感染者数が世界で3番目に多いブラジルは750万人超で、人口の3・6%に当たる。

中国に次ぐ「震源地」となった欧州各国も世界平均を引き上げている。
フランスやスペインは100人に4人以上が感染した計算に。日米欧で先駆けてワクチン接種を始めた一方、
変異種への対応に苦慮する英国の感染者数は人口の3・5%に当たる約240万人に上る。

感染者数が1千万人を超え世界で2番目に多いインドは、世界2位の人口13億人超と比べると0・7%。比率としては低い。
最初に大規模感染が起きた中国も、その後抑え込んだとしており感染者数は9万5千人超。人口比では0・01%に過ぎない。

「オーバーシュート(爆発的患者急増)」(東京都の小池百合子知事)との言葉で危機感が強調された日本の感染者数は22万人を超え、
人口比で0・2%。近隣の韓国は0・1%となっている。

一方、世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は10月初旬の時点で、
世界人口の約10%が既に感染した可能性があるとの推計を示した。7億7千万人に当たり、現時点の感染者数のほぼ10倍。
根拠は示していないが、世界の全人口にウイルスが忍び寄っている現状を印象付けた。
https://www.muromin.jp/news.php?id=19888

https://www.muromin.jp/up/img/m/20201230165911374_4711297779.jpg