カリブ海の社会主義国キューバは1日、二重通貨制を廃止した。

1994年から公務員給与の支払いなどに使われるペソと、外国人向けの観光業などで使われる兌換ペソが併存していたが、

ペソに統合された。統合に伴い賃金や年金も上がったが、物価の急上昇も懸念されている。

兌換ペソは米ドルと等価に固定され、国民向けペソの価値は、その約25分の1だった。

1日からは1ドル＝24ペソのレートに固定された。

キューバメディアによると、最低賃金も月約400ペソ（約1700円）から2100ペソに引き上げられ、

給与額に応じて光熱費や食料費なども上がった。

一方で急な変化が国民生活に打撃を与えないよう、

乳幼児や病人向けの製品などは政府の補助金が当面維持されるという。（共同）

二重通貨制廃止に備えて店に「兌換ペソ（CUC）は使えません」と掲げてスパイスを売る女性＝2020年12月29日、ハバナの市場（ロイター）
https://www.sankei.com/economy/photos/210102/ecn2101020005-p1.html

2021年1月2日 17時21分
https://www.sankei.com/economy/news/210102/ecn2101020005-n1.html