新型コロナウイルスの感染が急拡大している1都3県の知事が2日、西村経済再生相のもとをそろって訪れ、緊急事態宣言を出すよう要請した。初売り客や初詣の人が行き交う新春の街では、宣言の再発令の要請に理解と困惑の声が漏れた。

 東京都の小池百合子知事が「ステイホーム(家にいよう)」と呼びかけた年末年始。2日の都内各地は、例年より人出が少ないものの、初売りや初詣に出かける人の姿が見られた。

 東京・新宿の百貨店などでは初売りセールが行われ、子連れの家族や若者らが買い物に訪れていた。宣言の再発令について、東京都立川市の男性会社員(63)は「仕事の受注が減るため会社としては痛手になるが、感染拡大が止まらない中、やむを得ない」と理解を示した。千葉県市川市の女性派遣社員(54)は「宣言が発令されても、これ以上どう気をつけてよいのか分からない」と困惑した様子だった。

 友人4人で訪れた千葉県船橋市の男子大学生(20)は「混雑していて驚いたが、みんなマスクをしているので感染は気にならない」と話した。宣言の再発令について「今年は就職活動の年。企業の採用日程や予定が狂ってしまうのは勘弁してほしい」と表情を曇らせた。

 一方、政府や自治体の対応が「遅すぎる」という人も。東京都江東区の商店街で買い物した墨田区の主婦(68)は「感染者が増え続けることに慣れてしまった人も多い。もっと早く対策をとっていれば安心して新年を迎えられたはずなのに、今更強い対策をしても従う人がどれだけいるのか疑問だ」と首をかしげた。

 西村経済再生相はこの日、飲食店への時短要請を強化するよう小池知事らに求めた。具体的には閉店時間を午後10時から午後8時に前倒しするよう要請した。

 さいたま市浦和区の居酒屋「酒蔵 力 浦和本店」で、店長を務める今井俊博さん(41)は「また同じ状況に後戻りすると考えると憂鬱ゆううつだ」と肩を落とした。

 昨年4月に緊急事態宣言が発令された際、営業時間を短縮しつつも昼間に弁当を販売するなどして切り盛りしてきたが、売り上げが減少しており、今度はどうなるか不安という。今井さんは「宣言を出すのであれば、飲食店への支援を忘れないでほしい」と訴えた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210102-OYT1T50069/
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