コロナのワクチン、医療従事者・高齢者が優先 一般供給は秋以降か
1/8(金) 7:05配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/99738f7e61fd0c95c1bed50c825ba2a960a16702

 欧米では2020年12月より接種が開始されている、新型コロナウイルスのワクチン。日本での接種開始予定は春頃とまだ少し先だが、医師でジャーナリストの村中璃子さんは「ワクチンはパンデミック収束の第一歩」と期待を寄せる。

「接種は、医療関係者や高齢者などを優先して始まります。一般の人への接種は、オリンピックを見込んで夏前に終わらせるよう急ぐか、次の流行シーズン直前の秋頃まで待つのかは、いまのところ未定です」(村中さん・以下同)

 インフルエンザとコロナは、ほとんど変わらないと考える人もいるが、死亡率はインフルエンザが約0.1%なのに対し、コロナは1.46%。80代以上に限れば10%を超える恐ろしい病気だ。

「安全性と効果が確認されたワクチンが手に入るようになり次第、流行を抑えるためにも、感染や重症化を防ぐためにも、最終的にはすべての人が接種すべきでしょう。接種率が上がれば上がるほどウイルスは流行しづらくなります。これがワクチンの集団効果です。人口の一部しか接種しないと充分な集団効果は得られません。2021年以降、冬が来れば、インフルエンザとコロナのワクチンの両方を接種するのが当たり前、そんな時代が来ることが予想されます」

 2020年11月に豪カンザス航空は、ワクチンが普及すれば国際線の利用客に接種を義務付けると発表し、話題になった。

 海外旅行前には新型コロナワクチンを接種し、出入国の際には検査を受けて感染の有無を確かめるのが当然な世の中になる日も、遠くないのかもしれない。

オンライン診療が普及、拡大中
 新型コロナの感染拡大は、診療スタイルに大きな変化をもたらしている。

 慶應義塾大学病院(東京・新宿区)では、2020年6月から産科外来において、遠隔妊婦健診を開始した。これにより母体と胎児を感染から守るため、他人との接触リスクがまったくない自宅で、病院での対面診察に近い形をとることができるようになった。それが、経済的・精神的・身体的な負担軽減につながった。

 オンライン上で診察予約、問診、診察、処方、会計までを行うシステムは、すきま時間に医療を受けられるため、今後も高齢者や外出が難しい人、育児や介護で手が離せない人などに広がっていくだろう。

※女性セブン2021年1月21日号