1月6日、アメリカの首都の連邦議会議事堂をトランプ支持者の暴徒が襲撃した事件は世界を震撼させた。
一方、アメリカの有権者による本事件の捉え方についても、支持政党によってアメリカ国内で分断されているということが、最新調査の結果わかった。

調査会社YouGovは、6日の事件直後にアメリカの有権者に対して同事件に対する見方について調査をした。

その結果、支持政党によって、回答に大きな差が見られることが明らかになった。

回答者1397名のうち、民主党支持者においては、96%が本事件に対して反対すると回答する一方で、
共和党支持者の45%がその襲撃を支持すると回答した。なお、共和党支持者の43%も支持しないと反対の姿勢を示している。

また、暴徒は窓を割って侵入し、銃などの武器を携行して警察を攻撃したことも確認されるものの、
回答した共和党支持者の58%は、事件は平和的だったと回答している。

民主党支持者においては、9割程度が暴力的だったと回答している。

また、民主党支持者の93%が、本事件は民主主義を揺るがすものであると回答しているのに対し、
共和党支持者の68%がそう思わないと回答している。

トランプ大統領は12月19日に、自らのTwitterで「1月6日にワシントンで大きなプロテストをやるぞ。ワイルドに行こう」
とメッセージを出し、今回のデモを扇動した。トランプの支持者にとってはおかしなことではないということなのだろうか。

英誌「エコノミスト」は、両サイドは意見だけでなく事実の認識自体に相違があるという。共和党支持者の好むFoxニュースや
Newsmaxxなどの右派メディアは、暴力的な事件が起きたことは否定しないが、暴徒がトランプ支持者であることを認めていない。

Newsmaxxのグレッグ・ケリーは「襲撃をした人々はトランプ支持者に見えない」、Foxニュースのショーン・ハニティは
「本当の先導者は誰だ?」などと番組中に述べ、トランプ支持者の起こした事件であることを認めていない。
共和党議員のモー・ブルックスとマット・ゲーツは、本事件は左派のアンティファの責任で、トランプ支持者に濡れ衣を着せようとしているだけだと述べている。

アメリカの分断は深そうだ。
https://courrier.jp/news/archives/227895/

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