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WHO事務局長がワクチンの買い占めを指摘 「COVAX」に寄付を呼びかけ
https://jp.sputniknews.com/covid-19/202101108070204/

2021年01月10日 12:54

世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は、必要以上にコロナウイルスワクチンを購入している国々に対し、コロナワクチン供給プロジェクト「COVAX」を通じてワクチンを必要としている国々に寄付するよう呼びかけた。

テドロス事務局長は、このように述べた。

必要以上のコロナウイルスワクチンを購入することに同意した国々や、世界の供給をコントロールしている国々は、直ちに、積極的にCOVAXに引き渡すべきだ。COVAXは今日、ワクチンを公平に配布する準備ができている。

COVAXは、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)や感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)と提携して立ち上げた国際的機構であり、ワクチンの製造施設の設立を支援し、ワクチンの供給を行なっている。このプログラムの条件に基づき、高所得国は自ら拠出した資金で自国分のワクチンを購入し、低・中所得国には高所得国の拠出金でワクチンを供給することになっている。
これまで、ワクチン購入が確定している国の半分以上が、高所得国であることが分かっている。裕福な国々は、世界の製薬会社と直接契約を結び、新型コロナウイルスのワクチンの安全性と有効性を確認する試験が行われる前に、大量のワクチンを購入している。その結果、発展途上国においては、供給されるワクチンの量では、新型コロナのリスクグループにいる全市民を感染から守ることは出来なくなると懸念されている。