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米議会占拠でファクトチェック活発化 メディア、偽情報拡散に歯止めへ

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米連邦議会が一時占拠された事件で、侵入者らの身元や所属団体などについて、米主要メディアのファクトチェック(事実確認)が活発化している。「暴徒はトランプ大統領支持者ではなく変装した左翼勢力だった」などのデマがネット上で広まっており、偽情報の拡散に歯止めをかける狙いがある。

 「顔をペイントして角をつけた男はアリゾナ州の有名なQアノン信奉者だ」。米紙USAトゥデー(電子版)は八日、特徴的な侵入者の写真とともに報じた。

 Qアノンは、トランプ氏を悪と戦う救世主として熱烈に支持する極右陰謀論。同紙があえて個人の身元や信条を特定したのは、会員制交流サイト(SNS)で、一部の侵入者が極左集団「アンティファ」のメンバーだったなどと伝わっているからだ。

 侵入者に関するこうした偽情報は、六日の事件直後から、トランプ支持者らの間で拡散していた。背景には、暴力で議事を妨害した責任を左翼勢力に転嫁したい狙いや願望があるとみられる。

 「角をつけた男」の場合、反人種差別デモに対抗するために現場を訪れた際の画像が「左翼集会に参加していた証拠」として利用された可能性が高いという。男は九日、不法...
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2021年1月11日 05時00分 (1月11日 05時01分更新) 会員限定
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