シリーズでお伝えする「未来をここから」、11日は食品ロス削減の未来です。牛肉の消費期限が大幅に延びる「真空パック」とは。

 都内のスーパーです。「真空パック」された牛肉が並んでいます。通常の包装とは、何が違うのでしょうか。

 ダイエー関東事業本部畜産部・黒田朗部長:「空気を通さずにぴったり包装することで酸化を防いで冷蔵で鮮度を長持ちできる。消費期限を延長できる」

 同じ商品で「通常の包装」と「真空パック」の消費期限を比べると。

 ダイエー関東事業本部畜産部・黒田朗部長:「牛肉の場合ですと通常の包装の消費期限は約3日間。真空スキンパックで約13日間、最長で10日間延長することができる」

 コロナ禍で食料品の「まとめ買い」や「保存」へのニーズがあるなか、「真空パック」への期待は高まっています。また、消費期限が長くなるなど、「食品ロス」の削減にも役立つというのです。

 実は、「真空パック」のフィルムにも秘密がありました。

 三井・ダウ ポリケミカル、マーケティング部・森田涼子さん:「弊社の『ハイミラン』という樹脂を使っておりまして、どんな形の内容物でもつぶさず、しわなく包装できる」

 どのくらいぴったり包装できるのか実験しました。まずは、「牛肉」。ぴったりと包装されています。次は、「イクラ」です。表面がプルプルしているので、すぐに潰れそうですが、一粒一粒つぶすことなく、包装できました。このフィルムは、「伸びる」特徴があり、柔らかく包むことができるのです。豆腐もご覧の通り。

 次は、硬くとがった「ウニ」。鋭く1本、1本、フィルムにまきついていますが、「強度」があるため、破れませんでした。

 進化し続ける真空パック。食品の“未来”を大きく変えようとしています。

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