どこかのスレからのコピペ
これを只の風邪だと言い張るのは無理がある

岡 秀昭
2020年12月29日 12:39

医療の現場から。 静かにしたたかに人を死に至らしめる。
実に静かだ。 これがコロナの重症化から最期のイメージ。
軽症から重症までこの感染症を200例近くみてきた。
最初は死亡例はしばらくなく、まあ偶然と思いながらもどこかで治療方針に手応えも感じていた。
しかし最近は力及ばす死亡例も増えてきた。
勘違いだった。 私はかつては呼吸器内科をしていたこともあり間質性肺炎増悪などの重症呼吸不全もそれなりに見てきた。
CT画像はそれらとそっくり。 最近、訪問診療で慢性間質性肺炎(特発性肺線維症)の患者を診察しながら違いに気づいた。
これらの患者では動くと苦しい、息が切れるという。
喘息や心不全の患者もしかり。咳き込み、ぜいぜい、ヒューヒュー音を立てて苦しがり、はーはードキドキ、全速力で走った後のように呼吸も脈も早い。
肩で息をする。患者は動的だ。
ところがコロナの患者では違う。風邪のように大したことがなさそうに日にちをかけて時間が経過する。
どんどん悪くなるというよりも横ばい。しかしその後にふっと突然に呼吸のモニターの値が低下する。
患者に苦しいか?と聞くが、いやそんなに苦しくないという。意識もはっきりしているのだ。
胸が痛いとも言わない。それほど咳き込むわけでもなく、ゼーゼーヒューヒューもなく静かだ。
全員ではないもののそれほどハーハードキドキもしていない。
至って静かなのに酸素のモニターだけ下がる。
酸素モニターを見なければ重くなっていると気づかない。患者は静的だ。
ここで人工呼吸器の選択をしない場合、静かにやがて呼吸が止まる。
これが私の経験してきたコロナの最期だ。 不謹慎だが、自分が死ぬときはコロナでも悪くないと思うくらい苦しまない。
しかし、苦しがらない分、家族には突然の死がおとづれ、衝撃の大きい受け入れ難い最期なのかもしれない。
しかも最期の面会もある程度、制限されてしまう。
実に静かにしたたかに人を殺すウイルスだと思う。
私たちに風邪と欺き、油断させ、突如にアサシンのような本性を表す。特に年寄りに、持病がある弱者に。
このウイルスを風邪だと思うなら、相手の思う壺だろう。
私は研修医に、データや画像ばかり見ずに患者の声をよく聞け、丁寧に全身を診察しろと指導してきた。
しかし、コロナに関して、患者の見た目に騙されるな。モニターのデータを注意深く観察しろと助言したい。