0001ごまカンパチ ★
2021/01/16(土) 20:16:05.13ID:QKbkbomb9ダイアウルフ(Canis dirus)は、今からおよそ1万3000年前に絶滅したイヌ科の動物。
体重は約70キロと、現在のタイリクオオカミ(Canis lupus)より大きく、南北アメリカ大陸の広い範囲に生息し、氷河期のウマや巨大ナマケモノなど絶滅した動物たちを捕食していた。
しかし、謎は数多く残っている。ダイアウルフはどこから来たのか? 現代のオオカミとどれくらい似ていたのか?何十万年も生き延びた末に絶滅したのはなぜか?
このほどダイアウルフの複数の個体のゲノム(全遺伝情報)が初めて解析され、驚きの事実がいくつか判明した。
まず、ダイアウルフはタイリクオオカミに近い仲間と考えられてきたが、進化上は遠い関係にあり、アメリカ大陸で長く孤立していたことがわかった。
「ダイアウルフとタイリクオオカミは形態学的に非常によく似ていますが、遺伝的には全くもって近い関係ではありません」
と英ダラム大学の考古学者アンジェラ・ペリー氏は説明する。氏らの論文は1月13日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。
この研究によって他のイヌ科動物との関係が明らかになり、ダイアウルフは約570万年前にタイリクオオカミの祖先から枝分かれした「新世界」の系統であることが判明した。
その結果、ダイアウルフの進化と絶滅の謎はさらに深まった。
「新たな疑問が生まれます。彼らの絶滅は、気候や環境の変化と関係しているのでしょうか。それともヒトや、他のオオカミやイヌ(あるいは病気)が到来し、
彼らを絶滅に追いやったのでしょうか」とペリー氏は話す。
■恐ろしいオオカミ
ダイアウルフの名は「恐ろしいオオカミ」を意味する。堂々とした体格や、骨をかみ砕く奥歯をもち、大型草食動物を襲うことで知られ、多くの神話や伝説にも登場してきた。
しかし、太古のアメリカ大陸に生息していた他の大型動物たちと同様に、更新世の終わりとともに変化した世界に適応できず絶滅した。
「私がいつも疑問に思っていたことの一つは、人類がアメリカ大陸に到来したときに、ダイアウルフはまだ存在していたかです」とペリー氏は語る。
そして、両者に何らかの関わりがあったのかも疑問だった。氏はヒトと動物の交流についても研究している。
数年前にペリー氏らがダイアウルフの研究を始めたとき、化石に事欠かない場所があることはすでにわかっていた。
米ロサンゼルスにある天然アスファルトの池「ラ・ブレア・タールピット」だ。
しかし、ラ・ブレアで発掘されたダイアウルフやサーベルタイガーなどの化石から十分なDNAを抽出しようという試みは、ほとんど失敗に終わっている。
高温や過酷な環境が原因で、化石に含まれる遺伝物質が破壊されるためだ。ペリー氏らの試みもうまくいかなかった。
「タールピットは熱くて泡だらけで、DNAの保存にはあまり適していません」と、論文の著者の一人である
英オックスフォード大学古遺伝学・生物考古学研究ネットワークの責任者グレガー・ラーソン氏は説明する。
だが、ラ・ブレアで見つかった1つの化石が収穫をもたらしてくれた。コラーゲンたんぱく質が採取でき、そのアミノ酸配列から、
これまですべてオオカミの仲間とされてきたダイアウルフとイエイヌ、タイリクオオカミ、コヨーテ、アフリカンゴールデンウルフを比較することができたのだ。
その結果、ダイアウルフは劇的に異なっていることがわかった。
※中略
最終的に、ペリー氏らは協力者たちとともに、米オハイオ州、アイダホ州、テネシー州、ワイオミング州で入手した標本からダイアウルフ5匹の遺伝子プロファイルを作成した。
最も古い標本は5万年以上前のものだった。一方で最も新しい標本は1万2000年弱前のものと推定され、
一部のダイアウルフがタイリクオオカミ、コヨーテ、ドール(アカオオカミ)、ハイイロギツネ、場合によっては初期のヒトと同時期に暮らしていたことを示唆している。
※続きはソースで
別ソース
https://wired.jp/2021/01/16/game-of-thrones-dire-wolves-dna-sequenced/
※略
今回の研究結果では、ダイアウルフが単なる巨大オオカミではなく、実際にはオオカミとは明確に異なるDNAをもっていたことが明らかになった。
ダイアウルフとオオカミが類似する程度は、人間とチンパンジーが類似する程度と同じくらいだ。
※続きはソースで