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JR九州は、旧国鉄時代から各駅で無料配布してきた冊子型の「ポケット時刻表」の作製を、
3月13日に予定する今春のダイヤ改正から取りやめる。デジタル化の進展で需要が減少しているほか、
新型コロナウイルス禍で経営が悪化しており、経費を削減する。

ポケット時刻表は、新幹線や管内の在来線ダイヤを掲載。2020年春の改正では約23万部を作製した。
JR九州は「スマートフォンが普及し、ネットでダイヤを確認する人が増えた。厳しい経営状況も考慮した」と説明。
「ホームページの駅別時刻表などで確認してほしい」と呼び掛ける。

鉄道の旅を趣味にする福岡県香春町の田中操さん(80)は「ポケット時刻表は必ずかばんにいれる旅のお供。
気楽にメモを残して、各駅での出来事を思い返せるのが良かった。旅の楽しみが一つ消えてしまうようで寂しい」と惜しむ。

紙の時刻表を巡り、JR各社では、東海が在来線用を20年のダイヤ改正から取りやめ。
東日本、西日本は一部エリアを除き配布を続ける方針。66年間配布してきた全日本空輸は今月分から廃止し、
日本航空も国際線、国内線とも廃止を決めた。スターフライヤー(北九州市)も今冬ダイヤから作製を見送り、
今後も発行しない予定という。 


JR九州のポケット時刻表
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