大阪府堺市は8日、2021年度の当初予算案を発表した。一般会計の総額は4236億円で前年度より1%余り減少した。新型コロナウイルスの影響で市税収入は過去2番目の落ち込みになりそうだ。記者会見で永藤英機市長は「今は平時ではなく有事だ」とし、「財政危機」を宣言した。

 歳入(収入)のうち市税は前年度より47億円(3・1%)減の1460億円と見込む。リーマン・ショック後の2009年度の3・9%減に次ぐ減少幅になりそうだ。特に法人市民税はコロナ禍で企業収益が減少して28億円(31・1%)減り63億円となる。

 市債(借金)発行額は39億円(8%)増の523億円。国が返済を担う臨時財政対策債が327億円を占める。臨財債を除いた市債総残高は2710億円で、大規模な公共工事が終了したことで減少に転じる。

 収支不足を補うために財政調整基金(貯金)を14億円取り崩し、21年度末の残高は48億円となる見込み。永藤市長は「このままでは基金が近い将来底をつく恐れがある」と危機感を強調した。

 歳出(支出)では、コロナワク…(以下有料版で,残り521文字)

朝日新聞 2021年2月9日 10時44分
https://www.asahi.com/articles/ASP2872HYP22PPTB00G.html?ref=tw_asahi