◆ 助けたつもりが助けられ…保護したネコの手借りて食堂再建

 新型コロナウイルスの影響で廃業の危機にあった鉄道のジオラマ展示が売り物の「ジオラマ食堂」(大阪市天王寺区)が、保護したネコたちのおかげで活気づいている。

 ジオラマで遊ぶ様子がSNSで話題を集め、オーナーの寺岡直樹さん(56)は「ネコを助けたつもりが、こちらが助けられた」と話している。

 2018年に開業したジオラマ食堂は、コロナの影響で昨年3〜5月は休業。6月から徐々に営業を再開したが、客足の戻りが鈍く、一時は廃業を考えていた。

 寺岡さんはその頃、食堂の近くで弱った子ネコ4匹と母ネコを保護。食堂の一角で飼い始めると、ケージから抜け出し、ジオラマの上で遊ぶようになり、昨年8月、その様子を動画でツイッターなどに投稿した。

 列車や駅舎の上で遊ぶ「巨大」なネコの様子には「コロナ禍での暗い気持ちが癒やされた」などと大きな反響があり、ツイッターのフォロワー(登録者)は400人から10倍以上に急増。エサなども送られて来るようになった。

 寺岡さんは「応援してくれる人がいるなら」と、店の継続を決断。今は緊急事態宣言で休んでいるが、解除されたら営業を再開する予定で、「子ネコを通じて人の温かさを感じ、もう一回店をやり直す気持ちになれた」と話している。

 営業中は、ネコは別の部屋にいるためジオラマの上で遊ぶ様子は見られない。

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