中日新聞2021年2月26日 05時00分
https://www.chunichi.co.jp/article/208428?rct=national

二〇〇六年に派遣先のクウェートの米軍基地で参加したマラソン大会で交通事故に遭い、負傷した元航空自衛隊三等空曹の男性(48)=名古屋市熱田区=が国に約一億二千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は二十五日、国の安全配慮義務違反を認めなかった一審名古屋地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。

原告側は「イラク復興支援特別措置法で派遣された隊員に対し、国は特別な安全配慮義務があった」と主張したが、萩本修裁判長は「任務の特殊性から国に高度な義務が生じるとはいえない」と判断した。