0001七波羅探題 ★
2021/02/26(金) 17:45:05.77ID:h3jHQtTs92/26(金) 7:00
https://courrier.jp/columns/234224/(元記事・COURRIER JAPON)
コロナ禍で経済が打撃を受けるなか、アメリカでは起業数が前年比43%増と報じられるなど、起業熱が高まっている。これは新たな経済の始まりなのか。在米ジャーナリストの秦隆司氏が最新の起業事情と、起業家たちが振り返る「大学時代に勉強をしておけばよかったと思う分野」を紹介する。
アメリカの大学で学んだ問題解決力
僕はアメリカの大学を卒業したのだが、専攻は音楽だった。いま振り返り、大学で学んだ専攻知識を社会で活かせたかというと、音楽家になれなかったので活かせてはいないと言わざるを得ない。しかし、大学の教育が無駄だったかと聞かれれば、そんなことはないと答えるだろう。
海外での大学生活はさまざまな問題に溢れていて、それを乗り越えるのは日常とは違う力が必要だった。クラスでの発言なども重視されたが、一番頭を悩ませたのは山のように出るアサインメント。つまり宿題、それと大小合わせたテストだった。
週2度ほどバイトもやっていたので、いかに宿題を済ませ、またテストに備えるかが大きな問題だった。インターネットなどもなかったので、どこで何を調べ、それに対して時間をどれだけ取り、どう時間的なやりくりをしていくか。何が一番効果的な勉強方法なのかを考え進んでいかなければならなかった。そんな生活を4年間やると、問題に立ち向かう時の反射的といえる姿勢ができあがった。僕がアメリカの大学で学んだ一番のものは、知識そのものではなく問題解決の力だった。
起業家たちが「取っておけばよかった」と後悔する授業
昨年11月2日の「ウォール・ストリート・ジャーナル」に面白い記事を見つけた。「起業家が取っておけばよかったと考える大学の授業」と題したこの記事は、事業を起こした若い起業家たちが、今の自分の位置から振り返ってみて、大学でどんな授業を取っておけばよかったと考えるかをインタビューしたものだ。
ワシントンD.C.に拠点を置く3877デザイン社(3877 Design)の共同創設者であるデヴィッド・ショーヴ=ブラウンは、1990代年にアメリカ・カトリック大学で建築を学んだ際に心理学の授業も受けた。現在、約25名の従業員を率いる彼は経営心理学を学んでおけばよかったと感じている。職場における対立にいかに対処し、あるいは対立そのものを避けるか、そして人々をいかにして最大限に活用するかを学んでおけばよかったとしている。
「そうすれば、同じ問題に対処し続けることに終始せず、前に進むことができる」と彼は言う。
同じ心理学でも消費者心理学を学んでおけばよかったと言うのは、インディアナ大学を卒業したクリスティン・ソーンダイクだ。彼女はテスト・プレップ・ナーズ(Test Prep Nerds)という試験対策サイトを中国から運営している。
このサイトではアメリカのメディカル・スクール(医学部)入学に必要なMCAT(医科大学入学試験)や、やはりアメリカの正看護師資格試験であるNCLEX、大学、大学院、ロースクールの入学に必要なより一般的なSAT(大学進学適性テスト)、ACT(米国大学入学学力テスト)、GRE(一般大学院入学適性テスト)、LSA(ロースクール入学試験)の試験準備コースを提供している。彼女は、顧客のクラス購入に繋がる消費者の購入行動に関する心理学の授業を取ればよかったと感じている。
「そんな授業は、顧客がウェブサイトを閲覧している時に、顧客の心の中で何が起こっているのかをよく理解するのに役立ち、製品の購入の意思決定に影響を与えることができる」としている。
また、リッチモンド大学で経営学を学び旅行会社NAMUトラベルを設立したケイシー・ハローランは、会社経営は大学で受けた教育から身につけた知識で足りると思っていた。しかし、起業してみると自分にある知識が不足していると感じた。
「取引要因の構成要素について、また基本的な交渉術、そして双方の利益となる優れた合意を作り出す方法についての授業を取りたかったです。スモールビジネスの経営者が毎日おこなっていることです」。これはつまり英語でいうディール・メイキング(取引形成)の話だ。コロナの影響を受けた経済的変化により、外注の営業員たちや業者たちとの契約の見直しをしなければならず、特にそう感じていると言う。
顧客からの電話と自社の販売・顧客サービスを繋ぐ電話最適化のアプリケーションを提供するリングブレーズ(Ringblaze)社を共同で立ち上げたデニス・ヴーは創作文(クリエイティブ・ライティング)の授業を大学で取っておけばよかったとする。
(以下リンク先で)