大学入試改革と定員数の削減により、首都圏では大学の附属校人気が加速する一方だ。ある大学受験予備校の講師は「あくまで感覚的な印象ですが、数年前なら早慶に入れたレベルの学生でも、GMARCHに進学が決まるケースは珍しくない。早慶は激戦です」と話す。

そのため、附属の系列校からほぼ100%の内部進学となる私学の雄・
慶應
義塾大学の各附属校の人気は高い。早稲田大学の場合、内部進学が保証されない附属校もあり、附属校人気の早慶戦では慶應が一歩リードするようだ。

慶應人気の背景には「一度、慶應に入れば、不祥事を起こしたり、本人が他大学の進学を希望したりしなければ、大学入学が保証されている」(子どもを慶應義塾横浜初等部に通わせる父親)という安心感がある。

しかし、それだけに慶應生の肩書きを得るためには、親子の相当な努力(そして財力、時に運)が必要となる。

●岩田剛典さんも「慶應に行け」と言われ壮絶な
中学受験


卒業後も「塾員」として慶應OB・OGたちは「三田会」を通して強い結束力と母校愛を育んでゆく。その結果、卒業生でなくとも三田会の結束力を知るからか、親となった暁には「我が子を慶應に進ませたい」と強く願うようになるのも自然なことなのだろうか。

三代目
J SOUL BROTHERS
の岩田剛典さんもその1人だ。テレビ番組(日本テレビ系、2021年1月22日放送「アナザースカイ」)にて、慶應出身の父親から「慶應に行け、三田会に入れと言われ続けた」小学生時代を回想している。

見事、普通部(中学)に入学した岩田さんだったが、番組では「絶対に慶應に合格しろ」と言われ続けた時代を「窮屈だった」と、振り返っていた。

●父の希望学部に進学できず「おまえは我が家の欠陥品だ」

勝者の陰には敗者もいるものだが、勝者に見えても当の本人が複雑な事情を抱えていることは珍しくない。子どもの教育をめぐり、親が子どもを追い詰める「教育虐待」という言葉が知られるようになっているが、受験エリートの勝者でも地獄を味わうことがある。

ある女性(30代)が親から受けたのは、「慶應虐待」と言えるものだった。

「小学生の頃から『慶應に入れ』と言われ続け、100点を取らないと家の中に入れてもらえませんでした。中学受験に失敗してからは『バカ』と言われる日々で、父親に1度も褒められたことはありません。

高校でようやく慶應に入りましたが、家族で合格祝いをするという日に、父に『慶應に入るのは当たり前。たいしたことないくせに、くだらないことで盛り上がるな』と怒鳴られ、用意されたケーキも食べられませんでした」

さらに、慶應に進学した後も地獄の日々は続いた。附属校では大学に進学する際、希望学部に入れるかどうかは成績順で決まる。中でもパイの少ない医学部進学できる生徒は、主要学科だけでなく音楽、体育といった総合的な成績でも優秀なまさに天才たちだ。文系でも、法学部や経済学部は優秀な成績をおさめなければ進学できない。

「父は私に行かせたい学部がありました。高3になって、その学部に進学できる成績でないと分かったとたん、父はほかの親族の前で『おまえは我が家の欠陥品! 恥だ!』と怒鳴り出し、テーブルをひっくり返し、大騒ぎでした」

https://news.yahoo.co.jp/articles/968f84f95a2cbb280dee00506c3b1c65b2b8aa02
3/3(水) 10:51
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