緊急事態宣言のさらなる延長に街では、すでに様々な影響が出てきているようです。「2週間程度」とした延長の期間には、どんな意味があるのでしょうか。

 “魔の木曜日”を迎えた東京。4日に確認された新型コロナウイルスの感染者は279人です。直近1週間の平均は前の週の96%程度で下げ止まりとなっています。

 3日に突然、示された「緊急事態宣言2週間程度の延長」。なぜ2週間程度か、具体的なエビデンスは示されていません。

 経済へのダメージは日を追うごとに深刻となってきました。野村総研の試算では、延長した場合の経済損失は7000億円。失業者は3万人増えるとしています。

 時短要請が継続される見通しの飲食店、大きな決断を下しました。東京・千代田区にある夫婦で営むバー。年明け、時短要請に応じましたが、わずか2時間では採算が取れないため休業せざるを得ませんでした。そこで“新たな作戦”を考え付きました。

 一時的に、バーから喫茶店に業態を変え、生き残りをかけます。喫茶店にすれば時短に応じながらも営業できると判断しました。年明け2週間ほど試したこともあり、バーテンダーの技術も生かせると決断に至りました。

 その貼り紙には“苦難を物語る形跡”がありました。東京・新橋にある飲食店。トンネルの出口だった3月7日に向けてたくさんの魚を仕入れていました。

 根室食堂・平山徳治社長:「来て頂いた客に“久々に珍しい魚を食べられたな”と思ってもらえたらと。一通り仕入れたが、違った形で売り出す方法しかないと思うと残念」

 仕入れた魚も干物にして売り出さざるを得ません。

 泣くに泣けないのは飲食店だけではありません。着物レンタル店も嘆いています。

 きものレンタルあき・鈴木健太郎社長:「タイミング最悪。一番、卒業式が多く行われるのが中旬から下旬にかけて非常に多いので、被る」

 延長されれば稼ぎ時でもある“卒業式シーズン”を緊急事態宣言下で迎えることになります。

 大学3年生:「先輩たち可哀想。一生に一度の機会を楽しみたいという憧れがある」

 専門学校1年生:「成人式とか集まれなくなっているし、仕方ないかなと思います」

 思えばレンタル着物店も試練の一年でした。浴衣を着る夏の花火大会や年明けの成人式も相次いで中止。結婚式も延期が相次いでいました。

 卒業式も例年1000人近い客から予約がありますが、2年連続で半減したそうです。

 出張撮影などで急場をしのいでいますが、不安は尽きません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6561de8b85a6672957b57e2a9d7fd5bc2284bcb1
3/4(木) 18:38配信