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レイキャネス半島にあるユーラシアプレートと北米プレートにまたがる「大陸をつなぐ橋」/Halldor Kolbeins/AFP/Getty Images
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レイキャビク(CNN) アイスランド気象局によると、同国首都レイキャビク近郊のレイキャネス地方で、過去1週間に地震が約1万7000回発生した。当局者は噴火が差し迫っている可能性があると見て警戒を強めている。

これまでで最大の地震は先月24日に発生したマグニチュード(M)5.6の地震。27日と今月1日にはM5.0の地震もあった。

地震による被害はほとんどないが、レイキャビクの住民は「これほど連続して多くの地震を経験したことはない」と不安をもらす。

アイスランド大学の火山学の専門家は、地震が1週間以上続いている点が異例だと指摘。「マグマがこの場所の地殻に入り込んでいる可能性は非常に高い。きっと地表近くまで動いているが、さらに地表に近づくかを見極めようとしている」と語る。

同地方の当局者は、噴火が差し迫っていると警戒感を強めている。気象局の専門家はCNNに対し、監視機器を増やしていると説明。M6以上の地震が起こる可能性もあると懸念を示す。

アイスランド大学の火山・自然災害グループの最新モデルによれば、火山の噴火が起きても溶岩流出による街への被害はないと見込まれる。ただ、ケプラビーク国際空港とレイキャビクを結ぶ道路は影響を受ける可能性がある。また、このモデルには噴火に伴う危険なガスの影響は考慮に入っていないという。

3日午後にはレイキャビクの南方約30キロにある火山の近くで地震が発生した。気象局はホームページで、以前にも噴火前に同様の地震活動があったと言及している。

市民防衛・緊急事態管理局の幹部は同日の記者会見で、噴火は今後数時間以内に起こらない確率より起こる確率の方が高いとの認識を示した。同地域での噴火は12世紀以来初となるという。

レイキャネス半島にある灯台と地熱発電所を空撮=2月28日/Halldor Kolbeins/AFP/Getty Images
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